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笹倉五郎と小さな役者たち

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笹倉五郎と小さな役者たち
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36年ぶりに発見された一教師執筆の中学校演劇部の活動記録「笹倉ノート」。その記録を主軸に編まれた本書は、終戦直後の教師と生徒たちとの魂の触れ合
い・行動の軌跡を詩情豊かに綴っている。-教育とは何か?

著者
門脇 一司
出版年月
2007年2月21日
ISBN
978-4-7888-0614-6
販売価格
本体1,900円+税
サイズ
46判
製本
並製
頁数
298ページ
備考

著者紹介

門脇 一司(かどわき・かずし)

1940年兵庫県西脇市生まれ。

西脇市立西脇東中学校で笹倉五郎らに教わる。

1965年京都大学卒業。塩野義製薬株式会社勤務(36年間)。

2000年60歳で定年退職。

書評の紹介

西脇時報 2007年3月26日(月)

半世紀ぶりに復元された”記録”~あの頃の創意溢れる教育実践。一教師執筆の中学校演劇部の活動記録「笹倉ノート」。その記録を主軸に編まれた新著は、
終戦直後の教師と生徒たちとの魂の触れ合い・行動の軌跡を詩壇宗に綴っている。~教育とは、何か?あの時代の、あの教育「笹倉五郎と小さな役者たち」~西
脇東中学校演劇、1953~56年の著書=写音読A「地域で話題を投げているのだ。編著は西脇市堀町出身の門脇一司さん。同氏は小谷啓二さんの実弟で西脇
東中学校で教師の笹倉五郎さん(市内在住者)に教わる。京都大学卒業後、塩野義製薬(株)入社し36年間務め、00年に60歳で定年退職。一方の恩師(笹
倉五郎さん)は52年に東京工業大学卒業、以後、西脇東中教諭、都立高校教諭、67年に交通事故に遭い死去。笹倉さんに著者の門脇さんは一年生から受け
持ってもらい3年間=正確には2年半=を共にした。数学、理科の授業や理い、燃え、成長していった物語である。現在の日本教育が何を失ってきたのか、再び
生き生きとさせられるには何が大切なのかを考える手がかりが、ここにある」(関西大学の田中欣和教室=人権問題研究室良)同書の主な内容は、プロローグ=
物語の舞台(ときところ、そして編著者)で始まる。①笹倉ノートの発見(蘇った中学校時代)②「演劇部三年の歩み」(笹倉五郎遺作)③笹倉五郎という人
(資料が語るGOR像)科系のクラブ活動の指導者だけでなく、担任としてのクラス活動の指導、演劇クラブ活動の指導などに英知と情熱と愛情を注ぎ込まれ生
徒らもそれに呼応して教師とともに、演劇・クラス活動などに目覚ましい努力と創意工夫を重ねていった。著書には、その軌跡・有様などを遺された笹倉ノート
「演劇部三年の歩み」の中に、つまびらかに綴られており、他の短歌集、テープその他の資料を加えて構成された物語(笹倉五郎と小さな役者たち)。教育界に
多くの示唆と刺激~「感動的な記録である。ムキになれる先生とムキになれる生徒たちが、新制中学校初期の演劇部という場で出会④小さな役者たちの後(一つ
一つの花が実を結んだ)▽エピローグ=また咲く桜(人生の節目)らで構成した(四六判=並製、296ページの労作。

著者は、物語の終わりに「戦後、日本がまだ若かった頃の一地方での叙事物語として、また戦後教育史の一証言として…それぞれの角度から読んでいただければ
幸いです。昨今の教育問題に言及する中で、文科省や教育委員会とかの上からの″言″はよく耳にしますが、生徒に一番近い現場にいる先生の生の声が聞こえて
来ないのは、私の不勉強のためでしょうか。今や生徒・先生・父兄が三すくみになっているのではないでしょうか?そして先生も、管理化進行の下、本来は必要
としない仕事に忙殺されているというのが実状なのでしょうか?」と触れながら「教師経験もない私ごときが偉そうに言えたことではありませんが、思いやり
(友情)や互いの協力の上に、自由があってこそ創造性が育ち、ひいては真理を追求する姿勢・科学性が生まれるのではないだろうか」と門脇さん。

週刊新社会 2007年6月12日 8面

物語の舞台は、日本のヘソといわれる兵庫県西脇市の市立西脇東中学校演劇部。ときは戦後間のない1953年から56年。

本書は、演劇部活動の指導に英知と情熱と愛情を注ぎ込んだ教師の笹倉五郎と生徒たちとの魂の交流を記録した笹倉の遺稿『演劇部3年の歩み』を軸に、これに
生徒の門脇氏が解説と資料を付して世に出された。

門脇氏ら関係者はむろんのこと、児童演劇や教育史の研究者には興味が尽きない史料だろう。なによりも、教育基本法から憲法の改悪へと逆流するこの時代に棹
をさす者にとっても、自省の素材となること請け合いだ。

とはいえ、本書の構成自体が演劇仕立てになっているので要注意。物語の舞台説明、笹倉ノートの発見、演劇との出会い、職員・生徒合作の短歌集の紹介と続
き、本題にたどり着く前の忍耐が必要だ。そこで、忙しいあなたには田中欣和関西大学教授の解説「戦後教育が若かった頃」から読むことをすすめる。

田中教授は戦後初期に教育界に生まれていた可能性の芽をみつけていく作業の重要性を語り、本書はそのための「感覚を洗い直す材料」とする。

田中教授の慧眼を拝借して門脇氏の解説とノートを読み進むと、「うわべだけでなく、人の心の底までしみ通るようにやってみたい」と言う生徒の溌刺とした魂
に触れる。そんな魂を育てた笹倉先生とはどんな人物だろう?

幸いにも、氏が都立高校に転じて夭折する間の遺稿の一部が紹介されていて、氏が「人間の精神の高さ」を問い続けてきた高い知性の人であったと知る。氏はフ
ランスレジスタンスの碑文「教えることは希望を胸に抱くこと、学ぶとは真理を胸に刻むこと」を指標に自らを鼓舞した。この教師ありてこの生徒あり。

失われたものへの渇きが強まる。

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