ゆたかなくらし2024年7月号
第9期介護保険制度改定は負のスパイラルの継承
厚生労働省は2040年に向け介護職員が今後20万、30万、40万人と増員が必要と推計しながら、今回の改定で介護報酬を1.59%引き上げただけで抜本的対策を事実上放棄しました。
介護職員が全産業より平均月収が8万円も低い実態をそのままに推進するが、莫大な費用をかけての見守り機器、介護機器、コミュニケーション機器などデジタル機器やシステム導入の推進。同じ品質で大量生産が可能な生産工場にならい、利用者へのリモートによる監視を強化し、1分1秒でも「ムリ」「ムダ」「ムラ」をなくすことで、介護サービスの効率化と生産性向上を図り、介護の仕事の価値と働きやすい介護職場としての魅力を高め、働き方改革になると強調。システムを整備した場合、“馬の鼻先にニンジン”のように生産性向上推進体制加算を給付するとしています。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2024年7月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9060-2
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5
- 製本
- 並製
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
第9期介護保険制度改定―これでは介護職員確保の負のスパイラルは解決できない! 西岡 修
第9期介護保険制度改定をめぐって ~訪問介護の実情を知って欲しい~ 猪瀬 茜
矛盾だらけの介護報酬改定―要件の遵守は高齢者の生活の質に繋がるのか― 藤田隼平
介護報酬改定・生産性向上推進体制加算に思うこと 阿部孝志