ゆたかなくらし2023年11月号

進行する高齢者・国民の貧困化と・いのちのとりで裁判の意義
わが国の相対的貧困率は15.4%(国民生活基礎調査)。900万世帯以上が貧困線以下ですが、生活保護受給は約160万世帯にすぎません。
社会保障財源削減に必死な現政権は国民の自己責任論を振りまき、新型感染症の影響や円安、物価高を鑑みず、路上生活者、餓死者、生活困窮者を日々増加させています。
その一方で、わずか340万人余の超富裕層が900兆円に迫る資産を貯めこむという貧困格差拡大政策を推進しています。
2013年からは「物価偽装」などによる史上最大の生活保護基準引き下げに対し、全国1千人以上の生活困窮者が原告となり立ち上がったのが朝日訴訟*を引き継ぐ「いのちのとりで裁判」。
29地裁に30の訴訟が提起され、現段階で21の地裁と1つの高裁で言い渡された判決では、11地裁で勝訴。憲法25条の形骸化を許さず、内実を復権させる運動の報告と問題提起を掲載しています
*昭和32年(1957)、重度の結核で国立療養所に長期入院していた朝日茂氏が、生活保護費の支給基準は劣悪で、憲法に規定する生存権を侵害するとして訴えた行政訴訟。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2023年11月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9052-7
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5
- 製本
- 並製
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
高齢者の貧困といのちのとりで裁判の意義 木下秀雄
高齢者の貧困といのちのとりで裁判の意義 小久保哲郎
いのちのとりで裁判原告として 郡川恵美子
〝人間らしい生活〟ってぜいたくですか~いのちのとりで裁判原告の実態と相談事例から見る高齢者の貧困~ 工藤詔隆