ゆたかなくらし2022年7月号
いま、「LIFE」導入に日夜振り回される介護現場から、これが「科学的介護」か? わずかな介護報酬加算を「インセンティブ」に「生産性」の名のもと、介護・社会福祉、いや、人間の生活全体をさらなる利潤の源泉にしょうしているのではないか、という疑問も出されはじめています。
「LIFE」が定着すると、介護は競争原理に規定され、利益を重視した「経営」へ移行し、職員の孤立、パワハラ、過労、転職ひいては失業がさらに加速化、生活援助・ソーシャルワークの実践とその働き甲斐は霧散するのではないかという不安と疑問があります。
私たちは、いまこそ共同性という介護福祉労働の本質を抜きにして「介護の質」は論じられないということを再確認する必要があるのではないでしょうか。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2022年7月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9036-7
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5
- 製本
- 並製
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
「LIFE」 は介護・福祉現場をどう変えるか~問題の核心を問う~
●あらためて「LIFE」ってなに? ~この1年、介護に何をもたらしたのか~ 西岡 修
●介護現場に導入された「科学的介護」と「専門性」 佐々木政布
●LIFE ~「人が人を介護する」が軽んじられるのはなぜか~ 須田英男
●まとめにかえて ~「LIFE」という問題の核心は何か~ 石田一紀
●【調査紹介】21・老福連「LIFEの活用、LIFE関連加算についての施設の状況」(1) 本誌編集部