ゆたかなくらし2021年10月号

国策として推進される高齢者貧困化とその対抗軸
消費税率引上げの際、安倍元首相は「世界に冠たる日本の社会保障」などと大見得を切りました。
しかし、実は日本の社会保障は先進国の中でも最低の水準です。
それでもなお日本政府は、わが国の社会保障は高齢者優遇だとして「負担と給付の世代間不公平」「全世代型社会保障」などのキーワードを持ち出し「世代間戦争」などとけしかけて世論を誘導、本来は政府に向けるべき現役世代の不満を高齢者に向けさせてきました。この戦略はかなり功を奏し、年金引下げ、介護保険制度縮小、後期高齢者医療の窓口負担引上げ、消費税率引上げなど、後期高齢者人口増のもとでもそれに伴う自然増すら抑制し、高
齢者の生活を追い詰める「高齢者冷遇」政策が“着実に”推進されています。その実態と対抗軸としての取り組みを紹介します。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2021年10月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9027-5
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5
- 製本
- 並製
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
●〝優遇〟にはほど遠い高齢者の生活保障 唐鎌直義
●高齢者にとって「健康で文化的な生活」とは何か―全生連・全日本民医連共同全国調査の結果から― 河合克義
●年金生活者の現状と地方都市における生活実態~岐阜県年金生活者への聞き取り調査より~ 高木博史
●コロナ禍のもとで求められる困窮者支援とは ~「伊丹モデル」の取り組みから~ 髙木哲次
●「車上生活者~社会の片隅で生きていく人々~」を企画して 熊谷光史