ゆたかなくらし2021年1月号
成年後見制度を必要とするすべての人が利用できるものとするために
福祉が商品化、市場化され、契約制度となるなかで、認知症をはじめ知的障害のある人々の権利擁護のために創設されたのが成年後見制度のはずです。
しかし本制度を必要とする人々の多くは、低額の年金収入のみの低所得者層であり、
「年間数十万円の報酬負担が死ぬまで続く」ことにより、経済的に利用できない人々
があまりにも膨大というのが実態です。
一方、本制度を支える後見人は、自らの生活すら成り立たない低報酬のもと、被後見人のために日夜奔走しています。後見人に対する費用補助を公的制度として確立し、必要とする人々がだれでも利用でき、その暮らし、福祉、人権が豊かに支えられる仕組みにするべきです。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2021年1月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9018-3
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5判
- 製本
- 並製
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
●後見の「壁」をなだらかに~利用が伸び悩む成年後見制度を魅力あるものにするために~ 河村健夫
●ある成年後見(保佐)の実践 ―人の尊さと後見活動 小島喜孝
●本人の意思決定を支える成年後見制度をめざして 関口まゆ
●知的障がい者の暮らしからみた成年後見制度利用の実態と課題~高齢者の利用ニーズとの比較から~ 矢追景子
【施設紹介】速水千穂
【職員紹介】松澤 望