ゆたかなくらし2020年9月号

“コロナ禍”に疲弊する社会に介護保険20年目の後退はなにをもたらすか
コロナパンデミックはいまなお終息のきざしを見せず、国民の疲弊は日々深まっています。このような状況のもと、政府のこれまでの介護水準引下げ・営利化推進路線の転換もありうるのでは、との予測もありました。しかし、この夏、相次いで出された全世代型社会保障検討会議「中間報告」「骨太の方針2020」などでは福祉切り捨て路線継続を宣言。
すでに生涯年金の減額や自己責任・互助を基本に法改正、「インセンティブ交付金」という札束を自治体や事業者の目の前にぶら下げて合理化競争を煽るというえげつない手法を強化、介護現場には「人員配置基準を守っていてはもうからない」として自動車工場の生産性向上システムを導入、デジタルテクノロジーの活用と大幅規制緩和で2025年には職員を現在の半分にすることまで公言しています。
- 著者
- 全国老人福祉問題研究会 編
- 出版年月
- 2020年9月1日
- ISBN
- 978-4-7888-9014-5
- 販売価格
- 741円+税
- サイズ
- B5
- 製本
- 並制
- 頁数
- 64ページ
- 備考
著者紹介
●介護保険に求められるのは「生産性向上」なのか?
……全世代型社会保障検討会議「第二次中間報告」から見えてくるものと反論 芝田英昭
●介護保険二〇年 いまとこれから(1) 小竹雅子
●2021年に向け介護保険制度はどう変えられようとしているか
~現場からの運動の課題~(下) 日下部雅喜
●今こそ老人福祉の再生を~全国老人ホーム施設長2363人の本音~(3)
21世紀・老人福祉の向上をめざす施設連絡会